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山善が協働ロボットテストラボを従来比3倍に拡充移転、受注数40%増を目指す:協働ロボット(3/3 ページ)
山善のトータル・ファクトリー・ソリューション支社は新たに開設した協働ロボットのテスト施設「協働ロボットテストラボ」を報道陣に公開した。
開発中の「ロボこたつ」で協働ロボットをさらに柔軟活用
テックマンロボットが日本法人を設立していないため、TFS支社としてアフターメンテナンスなどの機能を強化している。
TFS支社の技術サポート部やテックマンロボット、東邦工業とともに「ロボこたつ」(ROBO-COTATZ、Corporated Technical Aid of TOHO and YAMAZEN)の開発も進めている。これは、AGV(無人搬送車)またはAMRが、協働ロボットを載せたこたつ型台座の下に潜り込み、リフターで持ち上げ、こたつ型台座を移動させて1台の協働ロボットを複数箇所で作業させるものだ。
AGVやAMRはロボットと一体化していないため、これらの使用台数の適正化につながる。工場レイアウトの変更にも柔軟に対応できる他、協働ロボットの代わりに駆動コンベヤーを搭載するなどの拡張も可能だ。
「AGVやAMRの上にロボットを搭載して、ロボットを移動して作業をさせることは展示会でも既によく見られている。ただ、その場合はAGVやAMRが動いている間はロボットは一切動くことができず、逆にロボットが動いている間はAGVやAMRは止まったままだ。その無駄をなくすソリューションを考えている。AVGやAMRの停止位置のずれも、テックマンロボットの協働ロボットに内蔵されているカメラを使えば補正して作業できる。2024年10月の発売を目指して、開発を進めている」(植島氏)
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