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EV部品向け、ハイパワーハイスピード射出装置搭載の中型ダイカストマシン:FAニュース
UBEマシナリーは、新中型スタンダードダイカストマシン「UB-TS」シリーズの販売を開始した。ハイパワーハイスピード射出装置を搭載し、xEV用部品を中心としたアルミニウムなどの薄物製品の鋳造に適する。
UBEマシナリーは2024年7月1日、新中型スタンダードダイカストマシン「UB-TS」シリーズの販売を開始したと発表した。型締力850〜1300トン(t)クラスのラインアップをそろえる。
ハイパワーハイスピード射出装置を搭載し、xEV(電気自動車)用部品を中心としたアルミニウムなどの薄物製品の鋳造に適している。射出最高速度は11m/秒(型締力1100tおよび1300tは10m/秒)で、充填力は型締力850tが314kN、1100tが439kN、1300tが533kN。高充填力と高加速度で薄物鋳造製品の品質向上に寄与する。
鋳造圧力の伝達を改善し、鋳造製品の内部と外部欠陥を削減するため、増圧時間を最短(増圧立ち上げ時間10ミリ秒)にする1シリンダ増圧機構を採用。高応答加速の短時間充填ができるように、独自開発の電動サーボバルブ「HS-DDV(High Speed Direct Drive Valve)」も搭載した。また、アルミ溶湯充填完了時の射出シリンダ慣性力を同社従来比30%減に抑制し、鋳造製品のバリ吹きも防止している。
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