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早稲田大学が知財活用を加速、外部型技術ライセンス事業会社設立:知財ニュース
早稲田大学が設立した外部型技術ライセンス事業会社「早稲田大学TLO」が事業活動を開始した。早稲田大学の知的財産関連業務のうち、権利化と技術移転に関する業務を担う。
早稲田大学は2024年7月4日、外部型技術ライセンス事業会社「早稲田大学TLO」を、同大学出資の持株会社を通じて設立したと発表した。
早稲田大学は、産学連携の研究を支援する組織「早稲田大学リサーチイノベーションセンター(RIC)」を2019年6月に発足させている。RICは1999年に、文部科学省と経済産業省から、大学等技術移転促進法に基づく「承認TLO(技術移転機関)」としての活動を承認されて以来、産業界などと連携しつつ、技術や知見を社会に提供してきた。
早稲田大学TLOは、同大学100%出資の持株会社「早稲田大学グループホールディングス」の傘下企業として新設された。TLOはこれまでRICが担ってきた知的財産関連業務のうち、権利化と技術移転に関する業務を受託する。早稲田大学TLOの技術移転スペシャリストが、知的財産化できる技術シーズを発掘し、権利化やマーケティング、ライセンス契約までをトータルで担当する。これにより、学問の成果の社会実装を迅速に進めていく。
同社の設立は2024年4月11日で、同年7月1日に事業活動を開始している。石田智朗氏が代表取締役社長を務める。
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