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過敏性肺炎の原因カビに対する帯電微粒子水の殺菌効果を確認:医療機器ニュース
パナソニックは、過敏性肺炎の原因カビであるトリコスポロンに対して、ナノイーの殺菌効果を確認した。過敏性肺炎の原因の7割を占める病原カビ3種全てに、殺菌効果を証明したことになる。
パナソニックは2024年6月25日、過敏性肺炎の原因カビであるトリコスポロンに対して、ナノイー(帯電微粒子水)の殺菌効果を確認したと発表した。これにより同社は、これまでの検証結果と合わせて、過敏性肺炎の原因の7割を占める病原カビ3種全てに殺菌効果を証明したことになる。
ナノイーは、OHラジカルを含む大きさ約5〜20nmの帯電微粒子水だ。今回、ナノイーの照射が、トリコスポロンに対して99%以上の殺菌効果を示すことを確認した。また形態観察の結果から、殺菌メカニズムとして細胞壁破壊と内容物漏出が示された。
同社はこれまで、トリコスポロンと同様に過敏性肺炎の原因カビであるクロカビ、カンジダの殺菌効果も検証しており、それぞれ99%以上の殺菌効果を確認している。
なお、今回の検証は、45リットル(l)の試験空間において、検証対象が入ったシャーレにナノイーを照射した結果で、実使用空間における効果を検証したものではない。
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