視触覚ロボットハンドに曲面ワーク対応の新形状、狭い隙間に入り込む細指版も:ものづくり ワールド[東京]2024
FingerVisionは「第36回 ものづくり ワールド[東京]」において、新たに開発した視触覚ロボットハンドを展示した。
FingerVisionは「第36回 ものづくり ワールド[東京]」(2024年6月19〜21日、東京ビッグサイト)内の「第6回 計測・検査・センサ展」に出展し、新たに開発した視触覚ロボットハンドを展示した。
視触覚センサーでワークの滑りや力のセンシングが可能に
FingerVisionはカメラを用いた視触覚センサーを搭載したロボットハンドを開発、販売している。ロボットのハンド部分に内蔵されたカメラを使って、対象物自体とその対象物が相対的に動く状態を滑りとして認識する滑りのセンシングと、センサーの表面を覆うシリコンに記されたドットマークの移動量や、方向、大きさから画像処理で力の分布を推定する力のセンシングによって、対象物ごとに力の閾値を決めることなく多品種の把持ができる。不定形物や軟体物であっても、最小限の力でつかむことが可能だ。
従来のハンドは平面のタイプのみだったが、ブースで展示した新製品は把持面が曲面形状となっており、円筒形や束ねられているワーク、小型のウエハーなどのハンドリングに適しているという。
細指タイプも開発した。人の指先よりも細い形状で、バラ積みピッキング時などのスペースが狭い場合や、小型ワークへの汎用的な対応を実現する。その他に、カップ状で把持面に凹凸を設けて摩擦を作り、食材などの柔らかく不定形なワークに適したタイプも新たにラインアップに加わった。
「従来のモデルでは、対象物同士の隙間に入りにくかったり、対象物に丸みがあるとロボットハンドで把持する面積が少なくなったりしていた。ラインアップの拡充により、より幅広いタスクに対応できるようになった」(FingerVision)
ベースユニットを見直すことで設計の自由度が高まった。これまでは把持面に対してカメラが内側に向いているParallelタイプを基本としていたが、新たにミラーを使ってセンシング情報を得るAngleタイプを開発し、対象物に接するフィンガー部分をより自由な形状にすることが可能になった。
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