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独自のイメージング技術を搭載した、内視鏡向け超音波診断装置を発売:医療機器ニュース
オリンパスとキヤノンメディカルシステムズは、超音波内視鏡システムにおける協業合意に基づき、内視鏡向け超音波診断装置「Aplio i800 EUS」を、日本国内と欧州、オセアニア地域で順次、販売開始する。
オリンパスは2024年5月29日、キヤノンメディカルシステムズ製の内視鏡向け超音波診断装置「Aplio i800 EUS(アプリオ アイ800 イーユーエス)」を、日本国内と欧州、オセアニア地域で発売すると発表した。同年1月に発表した超音波内視鏡システムにおける両社の協業に基づくもので、同年6月から順次展開する。
Aplio i800 EUSは、キヤノンメディカルシステムズが開発したイメージング技術「D-THI(Differential Tissue Harmonic Imaging)」を搭載。浅部から深部まで高分解能な映像が得られ、腫瘍やのう胞などの病変と正常組織の迅速な識別に役立つ。
また、血流イメージング技術の「SMI(Superb Micro-vascular Imaging)」により、微細で低速な血流を捉えることができる。血流を色付けして表示するカラードプラが描出困難だった低流速血流を、高感度かつ高分解能、高フレームレート、低アーチファクトに描出可能にした。組織の硬さを数値やカラーマップで表示する「SWE(Shear Wave Elastography)」により、客観的に硬さを評価できる。
操作パネルの高さや、操作パネルとタッチパネルのボタン配置などをカスタマイズ可能にするなど、ユーザビリティを高めた。術者の操作性の向上、検査時の負担軽減に寄与する。
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