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製薬企業向けの文章照合AIシステムをマクニカが開発へ:製造ITニュース
マクニカは、製薬企業向けの文章照合AIシステムの開発を進めている。同システムでは、AIが製品標準書や指図書などの文章から製造販売承認書の一節を自動で抽出して照合する。
マクニカは2024年4月25日、製薬企業向けの文章照合AI(人工知能)システムの開発を進めていることを発表した。新システムにより、製造販売承認書と製造方法/試験方法の実態の整合性の点検を自動化する。
同システムでは、AIが製品標準書や指図書などの文章から製造販売承認書の一節を自動で抽出して照合する。該当する一節が記載された箇所を特定し、QA担当者の相違、齟齬(そご)判断を支援する。
作業時間の短縮や点検作業の効率化に寄与するほか、Line by lineでの検査を自動化することで、自主点検の品質向上が期待できる。
パイロット顧客3社と複数のモニターからの1年以上にわたるフィードバックをベースにして構築し、サービス提供に向けて、さらにテストユーザーを募集する。
通常、自主点検における製造販売承認書チェックでは、各工程の製造、試験検査担当者が対面でのチェックを実施している。製造販売承認書や製品標準書、指図書などを紙に印刷し、製造販売承認書の文章を一節ごとに分けて、双方を比較しながらLine by lineでチェックするため、人手不足やヒューマンエラーが課題となっていた。
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