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ソニーの車載LiDARレファレンスデザインにアダプティブSoCとFPGAを採用:組み込み採用事例
AMDのアダプティブコンピューティングテクノロジーが、ソニーセミコンダクタソリューションズの車載LiDAR向けレファレンスデザインに採用された。
AMDは2024年3月19日、同社のアダプティブコンピューティングテクノロジーが、ソニーセミコンダクタソリューションズの車載LiDAR向けレファレンスデザインに採用されたと発表した。この協業によりLiDAR(ライダー、Light Detection and Ranging)の機能を拡張し、自動運転車やロボット工学のアプリケーションで高い精度と効率を可能にする。
自動運転分野の進化に伴い、正確で信頼性の高いセンサー技術への需要は増加している。奥行きの知覚と環境のマッピングを可能にするLiDAR技術は、自動運転車開発の複雑性に対処し、多様な運転シナリオでの安全性を高めるために重要な技術だ。
ソニーセミコンダクタソリューションズの「IMX459」センサーを搭載したLiDAR向けレファレンスデザインは、AMDのアダプティブSoC「Zynq UltraScale+ MPSoC」とFPGA「Artix-7」を組み合わせることで、自動運転車の開発者に包括的な知覚プラットフォームを提供する。これにより、複雑な運転シナリオを正確に把握し、潜在的な危険を高い精度で特定できるようになる。
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