使用済み太陽光パネルのリユース/リサイクル事業の実現に向け実証実験:リサイクルニュース
住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ、アビヅ、SMARTの5社は、使用済み太陽光パネルのリユース/リサイクル事業の実現に向けた実証実験の覚書を締結したと発表した。
住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ、アビヅ、SMARTの5社は2024年3月28日、使用済み太陽光パネルのリユース/リサイクル事業の実現に向けた実証実験の覚書を締結したと発表した。
リサイクルされた太陽光パネルの販路確立について重点的に実証
カーボンニュートラル社会の実現に向けて、日本国内ではさまざまな再生可能エネルギーの普及が進んでいる。特に太陽光発電は普及が進み、日本の電源構成のうち、2022年度は10.6%を占め、2030年には14〜16%を占めることが予想されている。
一方、太陽光発電の課題の1つとして発電に用いる太陽光パネルの処分がある。太陽光パネルの寿命は一般的に20〜30年とされており、2030年代には年間80万トン(約4000万枚分)の廃棄が見込まれるため、リユースやリサイクルにより廃棄物を減少させる持続可能なサプライチェーンの構築が求められている。
そこで、今回の5社は覚書締結を受けて太陽光パネルのリユース/リサイクル事業の確立に向けた実証実験を開始する。この実験ではサプライチェーン構築のために必要となる使用済み太陽光パネルの確保、リユース/リサイクルされた太陽光パネルの販路確立について重点的に実証する。
各社の役割に関して、住友商事はプロジェクトマネジメント、太陽光パネルの収集、リユースパネルの販路確立を担う。SMFLとSMFLみらいパートナーズは排出される太陽パネルの提供を担当する。アビヅは太陽光パネルの運搬/保管およびリサイクル/リサイクルの実務を務める。SMARTは太陽パネルの回収に際しての解体/撤去工事を担う。
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