仕事、私生活の意識調査、共働き世帯の46%が「家計が苦しい」と回答:キャリアニュース
マイナビが「共働き世帯の正社員に聞いた 仕事、私生活の意識調査」の結果を発表した。共働き正社員の46.1%が「家計が苦しい」と感じていた。また、年収の高さは私生活と仕事の満足度に関係ないことが分かった。
マイナビは2024年3月19日、「共働き世帯の正社員に聞いた 仕事、私生活の意識調査2024年(2023年実績)」の結果を発表した。同調査の対象者は、20〜59歳の正社員男女で、3000人から有効回答を得た。
初めに、家計が苦しいと感じる割合を調べたところ、全体の51.6%が「家計が苦しいと感じる」と回答した。「家計が苦しいと感じる」と回答した人を働き方別に見ると「共働きである」が46.1%、「共働きでない」が57.5%となっている。
次に「個人平均年収」を調べた。共働きの正社員のうち、「家計が苦しいと感じる」と回答した人の個人平均年収は「501.8万円」。「家計が苦しいとは感じない」と回答した人は「582.2万円」となり、80.4万円の差があった。
また、共働きで「家計が苦しいと感じる」と回答した人の「世帯平均年収」は「711.9万円」で、「家計が苦しいとは感じない」と回答した人は「878.2万円」となり、166.3万円の差があった。なお、「家計が苦しいと感じる」人の理想の世帯平均年収は「1034.4万円」だった。
年収の高さは、私生活と仕事の満足度に関係しない
続いて、仕事、私生活の満足度と個人年収の関係を見ると、満足度が最も高かったのは、男性は「900万円台」、女性は「400万円台」だった。また、「1000万円以上」の男性は、私生活の満足度が「400万円台」の男性、「300万円台」の女性と近く、仕事の満足度は「800万円台」の男性と近かった。年収が高ければ私生活や仕事の満足度が高まるというわけではないようだ。
次に共働き正社員の役職を調べたところ、男性は「部長クラス以上」が8.5%、課長クラスが20.8%となり、管理職は29.3%だった。女性は「部長クラス以上」が1.3%、「課長クラス」が5.5%となり、管理職は6.8%だった。男女で大きな差が出ている。
出世意欲についても尋ねた。「出世したい」と回答したのは、共働き正社員の男性が40.6%、女性が19.8%だった。「これ以上出世は望まない」と回答した割合は、男性が53.1%、女性は73.3%となっている。
次に、家庭のために仕事を休んだり遅刻や早退したりしているかを性別、子どもの有無別で調べた。「あてはまる」の回答が最も多かったのは「未就学児がいる女性」で60.7%だった。未就学児がいる男性の「あてはまる」は52.0%となり、半数を超えている。一方、「小学生の子ども」がいる場合は、「あてはまる」の回答割合が女性は56.6%、男性は37.2%となり、男女で大きく差が開いている。
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