三菱電機が米国のOTセキュリティ企業に協業/出資、ネットワーク可視化に強み:産業制御システムのセキュリティ
三菱電機は米国のNozomi NetworksとOTセキュリティ事業の拡大を目指し、長期的な協力関係構築に向けた技術開発およびマーケティングの協業契約を締結するとともに、Nozomi Networksに出資した。
三菱電機は2024年3月14日、米国のNozomi NetworksとOT(Operational Technology)セキュリティ事業の拡大を目指し、長期的な協力関係構築に向けた技術開発およびマーケティングの協業契約を締結するとともに、Nozomi Networksに出資したことを発表した。出資金額は非公表。
製造現場や社会インフラにおけるIoT(モノのインターネット)化の進展に伴い、現場設備やシステムがインターネットを含むネットワークに接続されるケースが増えている。これにより、ITセキュリティ対策だけでなくOTセキュリティ対策の重要性が増している。
OTセキュリティは、システムがシーケンサーやロボットなどの制御機器で構成されているため全体の把握が難しいことや、データの盗聴、漏えい対策に加えてシステムの連続稼働が重視されることから、ITセキュリティのような一律の対策適用や異常検出時のシステム停止、切り離しは容易にできない。
Nozomi Networksは電力、鉄道などの社会インフラや自動車などの製造業を中心にOTセキュリティを提供している。システムの稼働を妨げることなく、機器構成や機器間の通信を明らかにするネットワーク可視化技術や、通信を監視し異常な通信を検出する侵入検知技術を強みとしている。一方、三菱電機では製造現場の設備、システムをサイバー攻撃から守るワンストップOTセキュリティソリューションを提供している。2023年12月にはTXOne、2024年2月にはDispelと協業を締結している。
今回の協業契約の締結により、三菱電機のFA機器、OTセキュリティソリューションと、Nozomi NetworksのOTネットワーク可視化、侵入検知技術を連携させ、より高いシステムの安全性と連続稼働を両立したOTセキュリティソリューションを創出するとしている。
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