この記事は、2024年3月7日発行の「製造マネジメント メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
少し前、“空飛ぶバイク”と呼ばれる「XTURISMO」の開発を手掛けていたスタートアップ、A.L.I.Technologiesが破産手続きを開始したというニュースがありました。正直、筆者はとても大きな衝撃を受けました。数年前まで、この空飛ぶバイクは各地のイベントや展示会に登場し、バイクに横向きのホバー用部品を前後に組み合わせたSF的なフォルムが「近未来的だ」とたびたび注目されていたからです。
メルマガ読者の中にも、プロ野球の開幕セレモニーで日本ハムの新庄剛志監督を乗せるデモに使われたことや、仮面ライダーの生誕50周年記念作品である「仮面ライダーリバイス」に登場したことを覚えている人もいるかもしれません。多くの人が、XTURISMOのロマンある外観に「クルマの未来」を感じたことでしょう。筆者もその1人で、「いつか自家用車がこんなクルマに置き換わる日が来るのかな」とワクワクしていました。
ユーザーの課題解決という視点で製品を見ると……
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