滋賀県守山駅前に研究開発拠点を設立、交流やイノベーションが生まれる場に:工場ニュース
村田製作所は、滋賀県守山駅前に新たな研究開発拠点「守山イノベーションセンター」を設立する。自然光を取り込み、間仕切りを必要最小限にした開放的な空間で、交流やイノベーションが生まれる場を創出する。
村田製作所は2024年2月14日、滋賀県守山駅前に新たな研究開発拠点「守山イノベーションセンター」を設立すると発表した。土地、建物の費用のみで約460億円を投資し、延床面積約6万4850m2の鉄骨造、地上18階と塔屋からなる同センターは、2024年2月着工、2026年5月の竣工を予定する。
新たな研究開発拠点の設立を通じ、研究開発機能の拡充に加え、顧客や協力会社、地域住民などとの関係性の強化を図る。また、滋賀県近隣にある同社事業所との地理的メリットを生かした連携や、オープンイノベーションの促進により、業界をリードする革新的な製品や技術の提供、競争力の向上を目指す。
オフィスと開発フロアには自然光を取り込み、間仕切りを必要最小限にした開放的な空間にすることで、交流やアイデアが生まれる場を創出する。また、立体的な社内交流スペース、イベントに対応できる多目的ルーム、社内外の誰でも利用できるワイガヤスペース、テーマに応じてフレキシブルに運用できるラボルームなど、低層階に技術交流や協働開発ができるエリアを設置する。
他にも、子どもにSTEAM(科学=Science、技術=Technology、工学=Engineering、芸術=Arts、数学=Mathematics)教育を提供する科学体験施設や、1階のエントランスには災害時に帰宅困難者が一時的に利用可能なスペースなど設置。さらに、敷地内の緑地整備計画や、木材の活用、太陽光発電パネル、雨水利用とった省エネ、再エネ技術を導入するなど、地球環境に配慮した建物としてCASBEE(建築環境総合性能評価システム)Sランクを目指す。
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