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村田製作所が島根で積層セラミックコンデンサーの新生産棟を建設、470億円投資:工場ニュース
村田製作所の生産子会社、出雲村田製作所が新生産棟の建設を開始する。村田製作所は、国内外の生産拠点を強化し、積層セラミックコンデンサーの中長期的な需要増加に対応できる体制の構築を進めている。
村田製作所は2024年2月5日、生産子会社の出雲村田製作所について、同年3月から新生産棟の建設を開始すると発表した。
島根県出雲市に建設する新生産棟は、鉄骨造の10階建て。延床面積は6万9676m2で、建物と生産設備含めて約470億円を投資する。竣工は2026年3月を予定している。
村田製作所は、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の中長期的な需要増加に対応できる体制の構築を進めており、その一環として、出雲村田製作所に新生産棟を建設する。なお、出雲村田製作所は同県大田市にもイワミ工場(波根)を建設しており、2023年4月に竣工している。
村田製作所は、市場環境の変化や需要拡大に柔軟に対応できるよう、国内だけでなくASEANや中国にもMLCCの生産拠点を置き、生産能力を拡大している。タイのMurata Electronicsは2023年3月に竣工、中国の無錫村田電子は2024年4月に竣工予定、フィリピンのPhilippine Manufacturing Co.of Murataは2025年9月の竣工を予定している。
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