データ共有やAI、水素など最先端の産業トレンドが一堂に、ハノーバーメッセ2024:HANNOVER MESSE 2024(2/2 ページ)
ドイツメッセは東京都内で記者会見を開き、ドイツのハノーバーで開催する世界最大級の産業展示会「ハノーバーメッセ(HANNOVER MESSE)2024」の概要や見どころを説明した。
なぜ日本人がハノーバーメッセに行くべきか
毎回、1カ国が選ばれるパートナーカントリーには初めてノルウェーが選ばれた。ノルウェーは、日本とほぼ同じ38万km2の国土に約500万人が暮らす。天然資源が豊富で石油や天然ガスを欧州などに供給していたが、近年は水素や洋上風力発電、CO2の回収、貯蔵(CCUS)などへの投資を進めている。「産業界にとっても、ドイツにとっても完璧なパートナーだ」(モンショー氏)。
会場となるハノーバー国際見本市場のホール12にはノルウェーパビリオンが設けられる。「Norway 2024:Pioneering the Green Industrial Transition(グリーン産業への転換をリード)」のテーマの下、ノルウェーの大手企業がエネルギー転換や持続可能な産業に関連する製品、ソリューションを紹介。バッテリーやエネルギー、デジタル化などに関連する企業の出展も予定されている。
ノルウェー大使館 駐日ノルウェー臨時代理大使のリーネ・アウネ氏は「今回のテーマは、低炭素社会への移行において、ノルウェーが何を期待し、目指しているのかを表している。そして再生可能エネルギー、低炭素、持続可能な生産などの分野のソリューション開発で重要な役割をノルウェーが果たしていることを紹介したい」と述べた。
同 通商技術参事官で工学博士のスベイン・グランダム氏は「ノルウェーはグリーン産業への意向をリードしており、国際的にも信頼されたエネルギー生産国として知られている。持続可能な技術とイノベーションのグローバルリーダーとして自らを位置付け、特に再生可能エネルギーや電動モビリティ、グリーンインフラなどの分野で世界をリードしている」と話した。
シーメンス デジタルインダストリーズ 産業機械営業統括部 統括部長 兼 医薬産業事業統括部 部長の濱地康成氏が自身の経験などを踏まえて、なぜ日本人がハノーバーメッセに行くべきかを解説した。
濱地氏は世界経済フォーラムが認定する最先端工場のグローバルライトハウスに日本から2社しか選ばれていない点などを挙げながら、「日本は本当にモノづくり大国と今後も言い続けることができるのか。今こそ日本人が世界から学ぶべきことを探しに行かなければならない。世界の最先端を見て、正しく理解し、ローカライズして世界に発信することが大事だ」と力説した。
また、シーメンスがNVIDIAと共同で産業用メタバースの構築に取り組んでいる他、2023年にはマイクロソフトと提携し、AI搭載型アシスタントのSiemens Industrial Copilotを導入したことなどを紹介した。
ハノーバーメッセはグローバル企業が新たなコンセプトを発信する場としても選ばれている。濱地氏は「シーメンスもハノーバーメッセには一番力を入れており、私自身も楽しみにしている。また、ドイツだけでなく、世界中の企業が参加する。ぜひ来場いただきたい」と訴えた。
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