家具製作の過程で排出された端材を再利用した干支オブジェの新作を限定販売:デザインの力
アダルは家具製作の過程で排出された端材を再利用したインテリア「fukuneシリーズ」において、2024年の干支である辰(たつ)をモチーフにしたオブジェ「fukune-辰-」の限定販売を開始した。
業務用家具メーカーのアダルは2023年12月22日、家具製作の過程で排出された端材を再利用したインテリア「fukune(ふくね)シリーズ」において、2024年の干支である辰(たつ)をモチーフにしたオブジェ「fukune-辰-」の限定販売を開始した。
fukune-辰-は限定10体の販売(先着順)で、価格は3800円(税込み/送料別)となる。fukuneは2023年の干支であるウサギからスタートしたインテリアオブジェのシリーズで、毎年1つの干支をテーマに新作を提供していく。
アダルの工場では仕入れ木材の約85%を家具製造に使用する一方で、家具として使うことが難しい部分は端材として年間210m3ほど(40フィートコンテナ約3台分)排出されているという。
同社では、大きめの端材を工場見学時のノベルティーとしてドアストッパーなどにアップサイクルしたり、細かな端材を粉砕し自社農場で野菜栽培用の肥料の一部として使用したり、近隣の牧場へ提供したりするなど、端材活用を推進してきた。fukuneシリーズもこうした活動の一環として位置付けられている。
fukuneシリーズは無垢(むく)材の端材を使用しており、複雑な加工が可能な5軸CNC加工機により、思わずなでたくなるような柔らかなフォルムを実現。あえて塗装せず、木材本来の温かみを感じられる手触りに仕上げている。なお、端材の状態から辰の形状になるまでの加工時間は1体当たり約20分で、手彫り作業の約30分の1の時間で完成するという。
fukune-辰-のサイズは50×70×95mmで、素材はブナ材(ビーチ材)となる。2023年12月22日から販売を開始し、発送は2024年2月下旬を予定する。
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