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ルネサスがRISC-Vベースの32ビットCPUコアを独自開発、マイコンやASSPで展開:組み込み開発ニュース
ルネサス エレクトロニクスは、オープンスタンダードのRISC-V命令セットアーキテクチャをベースとした32ビットCPUコアを独自に開発した。CoreMark/MHzスコアは3.27を達成している。
ルネサス エレクトロニクスは2023年11月30日、オープンスタンダードのRISC-V命令セットアーキテクチャ(ISA)をベースとした、32ビットCPUコアを独自に開発したと発表した。
同社のRXコア搭載の「RX」ファミリーと、Arm Cortex-Mコア搭載の「RA」ファミリーに新たなRISC-V CPUコア搭載の製品が加わる。CoreMark/MHzスコアは3.27で、コードサイズを低減しながら性能を向上させる拡張機能を含めたスコアとなっている。
また、マイコンのコアとしてだけでなく、SoCに内蔵するサブコントローラーや特定用途向け汎用製品(ASSP)のコアなど、将来的に多様な製品にも活用できる。
すでに一部ユーザー向けに、同製品を使用したマイコンのサンプル出荷を開始。新製品に関連する開発ツールは、2024年4〜6月に発売する予定だ。
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