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故障の兆候を7日間で学習できるAI予知保全ソフトウェア、工場のダウンタイム低減:製造現場向けAI技術
Rockwell Automationは、AIを用いた予知保全ソフトウェア「Asset Risk Predictor」を発表した。機器の故障の兆候を7日間で学習するため、障害が発生する前に異常を発見して対処できる。
Rockwell Automationは2023年9月28日、AI(人工知能)を用いた予知保全ソフトウェア「Asset Risk Predictor(ARP)」を発表した。同社がFiix by Rockwell Automationの名前で市場投入する、2番目の製品となる。
新開発したソフトウェアは、AIセンサーデータ、マシンレシピ、運用環境から資産の健全性を予測できる。機器の故障の兆候を7日間で学習するため、保守担当者は障害が発生する前に異常を発見して対処できる。
ARPを生産現場に導入することで、推測に頼らない予知保全が可能になるほか、各資産をモニタリングしてリスクレベルを毎日提示するため、故障の減少につながる。また、手動検査の設定時間やモニタリングコスト、メンテナンスにかかるリソースが削減でき、ダウンタイムの防止効果も期待できる。
ARPは、個別に購入して使用することも、Fiix設備保全管理システム(CMMS)とシームレスに統合して使うこともできる。ARPがCMMSに接続されていれば、CMMSで作業指示書の自動作成ができるため、潜在的な障害への迅速な対応が可能になる。
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