だめぇ〜このままじゃ溢れ……ない! LIXILのトイレがDXで進化する:CEATEC 2023
LIXILは、「CEATEC 2023」において、トイレ管理ソリューション「LIXIL Toilet Cloud」やトイレ空間を自動設計するクラウドサービス「A-SPEC」などを紹介した。
LIXILは、「CEATEC 2023」(2023年10月17〜20日、幕張メッセ)において、トイレ管理ソリューション「LIXIL Toilet Cloud」やトイレ空間を自動設計するクラウドサービス「A-SPEC」などを紹介した。
LIXIL Toilet CloudとA-SPECは、宿泊施設や交通機関といった住宅以外に設置されるパブリックトイレにおけるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を可能にするソリューションやサービスである。LIXIL Toilet Cloudは、IoT(モノのインターネット)対応の便器や洗面カウンターと連携して清掃/メンテナンス作業を大幅に効率化することで、パブリックトイレの運用管理のDXを可能にする。一方、A-SPECは、これまで図面ベースで設計することがほとんどだったパブリックトイレのレイアウトについて、広さや利用者数などの要件を入力するだけでクラウド上で自動設計できるサービスだ。無償で利用できる点も大きな特徴となっている。
LIXIL Toilet Cloudの展示では、何らかの理由で便器の排水管が詰まり水があふれそうになっても、水位センサーで水が流れないようにする大便器をはじめ、IoTに対応する便器、洗面カウンターと連携して、スマートフォンアプリによって利用状況をモニタリングするとともに適切な清掃タイミングを知らせる機能などを紹介した。「便器が詰まっている場合でも、実際には完全に詰まっているわけではなく、放置しておけば徐々に水が流れていく。しかし、詰まりを解消しようとして何度も水を流すので、その結果として水があふれるという事態が起きる。新たなIoT対応衛生器具では、センサーによって水があふれないようにするとともに、詰まりが発生していることをパブリックトイレの管理側に知らせて早急に対応することで、清掃/メンテナンス作業の負荷を抑えるようにしている」(LIXILの説明員)という。
「LIXIL Toilet Cloud」のスマートフォンアプリ画面。大便器が詰まりを起こしている他、小便器は清掃タイミングのカウンターが約9割まで進んでおり、洗面カウンターは清掃完了後であることを示している[クリックで拡大]
2020年10月からサービスを開始しているA-SPECは、これまでバリアフリートイレのレイアウトを設計にとどまっていたが、2023年10月からは一般トイレ空間のレイアウト設計に対応する機能を追加した。これによって、オフィス利用を想定した中小規模の一般トイレのレイアウト自動設計が可能になり、適用範囲は一気に拡大することになる。Webブラウザからアクセスするクラウド上のサービスであり、設定入力を終えた後、自動設計が完了するまでの時間は10分程度。データも、平面図(PDF、DWG、DXF)、展開図(PDF、DWG、DXF)、2D器具(DWG)/3D器具(Revit)、3Dモデルシミュレーション(Grasshopper)、器具表(CSV)など全てダウンロードできるようになっている。
なお、ASPECは、「CEATEC AWARD2023」のコ・クリエイション部門 準グランプリを受賞した。
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