小野測器が高精度かつ高応答化したデジタル回転計、イーサネット対応も可能に:FAニュース
小野測器は、デジタル回転計の新製品として「TM-4100」「TM-4200」「TM-4300」「TM-4400」の4シリーズを発表した。オプションでイーサネット通信に対応したことで、ネットワーク接続が可能になった。
小野測器は2023年9月14日、デジタル回転計の新製品「TM-4000」を発表した。「TM-4100」「TM-4200」「TM-4300」「TM-4400」の4シリーズを、同日より順次発売する。
新シリーズでは、多機能型回転計、リバーシブルカウンター、通過時間および通過速度計を提供する。遠くからでも見やすい有機ELディスプレイを採用し、オプションでイーサネット(Ethernet)通信に対応したことで、ネットワーク接続が可能になった。
接続する外部機器やセンサーに合わせて、入出力形式を選択できる。アナログ出力やコンパレーター出力など7種類の信号入出力カード、ACまたはDCの2種類の電源カードを組み合わせてカスタマイズできる。
TM-4100シリーズは、ベーシックな回転1ch入力タイプで、従来機種との互換性を備える。TM-4200シリーズは、回転2ch入力タイプで、回転速度差と速度比の測定が可能だ。リバーシブルカウンターのTM-4300シリーズは、ローラーエンコーダーと組み合わせることで、製造ラインを流れる搬送物の長さと移動距離の測定に対応。TM-4400シリーズは、射出成形機のシリンダーなどの移動距離や通過時間を計測できる。
外形寸法は96×48×140mm以下で、重さはTM-4110が約340g、その他が約400g。アナログ出力機能の高精度、高応答化により、リニアリティが0.1%FS、最小更新時間が1ミリ秒に向上した。
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