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「ヤマハのコピペ」みたいな新たな領域への応用オートモーティブメルマガ 編集後記

広がりは部外者でさえ面白いのですから、当事者はなおさらではないでしょうか。

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 この記事は、2023年9月20日発行の「オートモーティブ メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。


「ヤマハのコピペ」みたいな新たな領域への応用

 ヤマハ発動機とヤマハに関する「コピペ」(インターネット上であちこちに貼り付けられた文章のこと、インターネットミーム)をご存じでしょうか。

 正確ではない部分もあるそうなので直接貼り付けることは控えますが、輸入オルガンの修理から楽器を作り始め、電子楽器が電子部品、コンピュータやルーターに発展し、オルガンやピアノでの木工のノウハウが家具や住宅設備に、当時の社長が好んでいた弓道やクルーザーがFRP(繊維強化プラスチック)製品や船外機に、FRPのノウハウでプールに……と製品の幅が広がってきたことをまとめた文章です。

 コピペの全文は「ヤマハ コピペ」などで検索すると見つかります。ヤマハ発動機とヤマハの広報部にコピペの真偽を取材した面白い記事も出てきますよ。

 このコピペの面白いところの1つは、手の内にあるノウハウが違う分野につながって事業が多角化していく点です。簡単にノウハウが応用できたわけではなく、さまざまな工夫や試行錯誤があって新しい分野で事業化に至っているはずですが、コピペは情報がそぎ落とされた短い文章なのでトントン拍子に新しい分野につながっていくように読めてしまい、それも面白さの一因なのかもしれません。

 既存のノウハウを新しい分野に応用する試みは取材でも見聞きしますが、やはり面白いなあと思います。「肉じゃがをカレーやシチューに」というような発展であれば当然応用できるだろうなと感じてしまいますが、分野が離れていればいるほど、意外なつながりであればあるほど面白いです。

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