バッテリー交換式EVトラックでコンビニに食品配送、1日3便で80店舗をまわる:電動化
エッチ・ケー・エス(HKS)は2022年11月24日、伊藤忠商事やいすゞ自動車、JFEエンジニアリング、ファミリーマートとともに電動小型トラックを用いた配送実証を開始したと発表した。
エッチ・ケー・エス(HKS)は2022年11月24日、伊藤忠商事やいすゞ自動車、JFEエンジニアリング、ファミリーマートとともに電動小型トラックを用いた配送実証を開始したと発表した。
実証では、小型トラックタイプのEV(電気自動車)2台を使用して1日3便の配送を行う。拠点となるファミリーマート三郷中央定温センター(埼玉県三郷市)にバッテリー交換ステーションを設置し、埼玉県八潮市や三郷市の80店舗に食品などを運ぶ。バッテリーパックの交換にかかる時間は約3分で充電時間の制約を受けずに配送を行うことができるとしている。
このプロジェクトは2021年に環境省から「令和3年度バッテリー交換式EV開発及び再エネ活用の組み合わせによるセクターカップリング実証事業」に採択された。伊藤忠商事が代表企業となり、HKSやいすゞ自動車、JFEエンジニアリング、ファミリーマートが共同実施企業として参加している。
開発を進めてきたバッテリー交換式の電動小型トラックやバッテリーパック、バッテリー交換ステーションで実証を行うめどがついたことから、配送実証に進んだ。バッテリー交換ステーションの屋根に設置した太陽光パネルで発電した電力との連携も検証する。
車両の開発はいすゞ自動車、バッテリー交換ステーションはJFEエンジニアリング、バッテリーパックはHKSが開発した。バッテリー交換ステーションは最大10個のバッテリーを収納でき、屋根には2.8kWの太陽光パネルを設置している。バッテリーパックの容量は40kWhで、重量は310kg。当面はバッテリーパック6個で配送実証を行う。
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