iRobotは床だけでなく空気もきれいに、ルンバと自動連携する空気清浄機を発売:ロボット開発ニュース(2/2 ページ)
アイロボットジャパンは、ロボット掃除機の新製品「ルンバ コンボ j9+」など4機種とともに、新規事業として日本市場で先行発売する空気清浄機「Klaara(クラーラ) p7 Pro」を発表した。
コロナ禍で高まる空気質に対する意識、空気清浄機は成長市場に
新規事業となる空気清浄機のクラーラ p7 Proも、「もっと健康的な空間を実現したい」という消費者の期待に応えたものだ。コロナ禍を経て、住宅内の空気質に対する意識は大きく高まっており空気清浄機は成長市場になっているという。ロボット掃除機のルンバや「ブラーバ」による床掃除(Floor Cleaning)だけでなく、クラーラ p7 Proによる空気清浄(Air Cleaning)も行うということがコンセプトになっている。
クラーラ p7 Proの最大の特徴は、独自の密閉構造である「クローズド・キャプチャ技術」である。一般的な空気清浄機は、筐体やフィルターなどの基本構造に隙間があるなどして本来は、フィルターを通して出てくる清浄な空気に少しだけ汚れが漏れ出しているという課題がある。クローズド・キャプチャ技術では、大型の金型で製造した一体成形の密閉型筐体を採用。フィルターについても、ほこりなどを除去するプレフィルター、においやホルムアルデヒドを除去する活性炭を含有するカーボンフィルター、煙の粒子やアレルゲン、花粉、ウイルス、カビなどを取り除くHEPAフィルターの3層構造を一体にして密閉型筐体に組み込んでおり、独自の密閉構造となっている。
一般的な空気清浄機と「クラーラ p7 Pro」の排気の比較。着色したオイルミストを吸引してからフィルターで清浄化した排気だが、一般的な空気清浄機の排気にはオイルミストの着色が見られる[クリックで拡大]
カーボンフィルターの活性炭の量は、日本の高い湿度に合わせて一般的な空気清浄機と比べもはるかに多い400gを使用している。フィルターは使い捨てで1年間継続して利用できる。
空気質をセンシングするためのAQI(Air Quality Index)センサーを搭載しており、毎秒10回空気質をモニタリングすることで風量を調整し、効率的に空気清浄と行うことができる。室内の空気質や生活習慣などを学習してくらしに最適化するためのAI(人工知能)技術も取り入れている。
ロボット掃除機のルンバと同様にiRobot OSで動作しており、アイロボット製品向けのスマートフォンアプリ「iRobot Home アプリ」で設定や操作を行える。さらに、外出時にルンバやブラーバと自動連携して清掃と空気清浄を同時に行うことなども可能だ。アングル氏は「空気清浄機は、その空気清浄機能を高いレベルで動作させると騒音がうるさいこともあってその実力を発揮しきれないことも多い。クラーラはルンバと連携することで、人がいないときに清掃と空気清浄を行い、人が戻ってきたら清掃を止めて空気清浄の騒音レベルも抑えるという動きが可能になり、空気清浄機のエクスペリエンスを向上できる」と述べている。
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