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隙間があっても吸着搬送、協働ロボットのパレタイジングなど向け軽量ハンド:協働ロボット
真空機器メーカーのシュマルツは軽可搬ロボットを使用したパレタイジングやデパレタイジング向けの真空グリッパー「ZLW」をリリースした。
真空機器メーカーのシュマルツは2023年9月7日、軽可搬ロボットを使用したパレタイジングやデパレタイジング向けの真空グリッパー「ZLW」をリリースしたことを発表した。
ZLWはレイヤー搬送向けの真空グリッパーで、最小3.6kgと軽量ながら最大可搬35kgを実現した。ハンドの質量を抑えたことで、ロボットへの負荷を少なくして素早い搬送を可能にし、ロボットの可搬重量を最大限生かした作業ができる。
吸着面にはバルブ機構を備えており、完全に覆われていない状態でも吸着搬送できる。ワーク同士に隙間があったり、サイズや配置が異なったりした場合でも柔軟に対応でき、レイヤー上に並べられたワークの一括搬送を実現する。
欧州で使用されているパレットサイズを基準とした450×350mm、650×450mm、850×650mmの3サイズをラインアップしている。吸着面は吸着パッドとスポンジが選択でき、段ボールや缶、瓶詰など対象に合わせて選ぶことができる。真空発生器一体型もあり、周辺機器の選定や接続工数の削減が可能だ。
シュマルツでは2023年9月13〜15日に東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展 2023」でZLWを日本国内で初披露する。
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