豊田鉄工がモビリティシェアのOpenStreetと業務提携、スローモビリティを共同開発:モビリティサービス
豊田鉄工とOpenStreetは、改正道路交通法の新車両区分「移動用小型車」に適合するスローモビリティを共同開発する。
豊田鉄工とOpenStreetは2023年9月4日、改正道路交通法の新車両区分「移動用小型車」に適合するスローモビリティを共同開発すると発表した。シェアリングモビリティサービスでの展開に向けた業務提携契約も締結した。
OpenStreetは、電動アシスト付き自転車や超小型EV(電気自動車)、スクーターなどのシェアリングサービスを展開している。豊田鉄工と共同開発するスローモビリティもシェアリングサービスでの提供を目指す。OpenStreetは100以上の自治体と移動に関する協定の締結や連携も進めており、今後は自治体とともに歩行領域の移動を快適にするサービスを提供していく。
スローモビリティは目的地などへのラストワンマイルや商業施設内、観光地での移動手段として導入が期待されており、歩道や路側帯を走行できるモビリティだ。豊田鉄工が開発、生産するスローモビリティは、高齢者や妊婦、身体が不自由な人だけでなく、重い荷物を持っているときや、歩くには遠い距離を移動したいときなどに向けたものだ。OpenStreetが持つシェアリングサービス向けモビリティのノウハウを取り入れる。
OpenStreetは将来的に、シェアリングサービスで提供するモビリティにカメラなどセンサーを搭載することで、歩行領域の空間データをリアルタイムに取得し、街づくりに活用していきたい考えだ。また、自動運転技術を搭載したモビリティをシェアリングサービスに導入することで、より安心安全に移動できる交通環境の構築を目指す。
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