魚群探知機の古野電気、超軽量3Dデータ活用で組立作業手順書を3D化&アニメ化:メカ設計ニュース
図研は、魚群探知機や船舶レーダーなどを取り扱う船舶用電子機器総合メーカーである古野電気が推進する船舶用大型機器のメンテナンス/サービス業務の品質と作業効率向上を支援する一環として、ラティス・テクノロジーの「XVL Studio Standard」を導入し、組立作業手順書の3D化とアニメーション化を実現したと発表した。
図研は2023年8月22日、魚群探知機や船舶レーダーなどを取り扱う船舶用電子機器総合メーカーである古野電気が推進する船舶用大型機器のメンテナンス/サービス業務の品質と作業効率向上を支援する一環として、ラティス・テクノロジーの「XVL Studio Standard」を導入し、組立作業手順書の3D化とアニメーション化を実現したと発表した。
古野電気が提供している機器は、迅速なメンテナンス対応などのサービス品質が、ユーザーにとっての重要な製品価値となるが、船舶用大型機器の構造は複雑で分解する部品点数も多いため、従来の2Dの組立作業手順書で構造を正確に把握するのが難しくそれが作業効率向上の課題となっていた。
そこで3Dデータ化を推進することを決めた。今回導入したXVL Studio Standardは、設計部門の3D CADデータを約100分の1の容量に軽量化できるXVLフォーマットに変換し、3D CADを使わないメンテナンスチームでも簡単に編集やアニメーション化ができるものだ。そのため、直感的で理解しやすい3Dの組立作業指示書が低コストで効率的に作成できる。古野電気では、これにより、修理やメンテナンスプロセスにかかわるリードタイムと作業工数を画期的に改善することに成功したとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 3D図面が参照できる無償ビュワーの最新版を提供開始
ラティス・テクノロジーは、3D CADを利用せずに、XVLに変換されたセマンティックPMIの3D図面情報を閲覧できる無償ビュワーの最新版「XVL Player/XVL Player 64-bit Edition Ver.23.0」の提供を開始した。 - 【総まとめ】3Dモノづくりで絶対に押さえておきたい重要ポイント
連載「テルえもんの3Dモノづくり相談所」では、3Dモノづくりを実践する上で直面する“よくある課題”にフォーカスし、その解決策や必要な考え方などについて、筆者の経験や知見を基に詳しく解説する。最終回となる第12回は、過去11回にわたってお届けしてきた内容から“重要ポイント”を抽出し、【総まとめ】とする。 - 自律運航船の遠隔監視・操船を担う「フリートオペレーションセンター」に潜入!
海事企業など国内30社が参画する「Designing the Future of Full Autonomous Ship プロジェクト」の「フリートオペレーションセンター」が、2021年9月2日に竣工した。自律運航船の航行を主に遠隔監視と遠隔操船で支援する陸上拠点で、複数の自律運航船を遠隔監視できる「統合表示ブロック」と個別に遠隔操船できる「非常対応ブロック」で構成される。また、自律運航船に搭載する舶用機器とシステムの運用試験を陸上で実施できる想環境も用意した。 - 図研、MEMSの設計に最適化されたCADシステムを販売開始
図研は、MEMSの設計に最適化されたCADシステム「MEMS Designer」の販売を開始した。同一プラットフォーム上でMEMSモジュール設計の統合環境を提供する。 - 図研の「E3」とラティスの「XVL」が融合、軽量の3D空間でケーブルを自動配索
図研は、「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」において、2017年7月発売予定の新製品である3D配索検討ツール「XVL Studio WR」を展示した。 - 図研プリサイトが“めざす先”とは、統合BOMに加え「ナレッジ」も
図研のプライベートイベント「Zuken Innovation World 2016」に、2016年4月に分社独立した図研プリサイト社長の上野泰生氏が登壇。「まっ先に、めざす先。」と題し、同社のビジョンを紹介した。