ニュース
図研の「E3」とラティスの「XVL」が融合、軽量の3D空間でケーブルを自動配索:DMS2017
図研は、「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」において、2017年7月発売予定の新製品である3D配索検討ツール「XVL Studio WR」を展示した。
図研は、「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」(2017年6月21〜23日、東京ビッグサイト)において、3D配索検討ツール「XVL Studio WR」を展示した。同年7月に発売する新製品である。
XVL Studio WRは、ラティス・テクノロジーの軽量3D化フォーマット「XVL」を用いた、筺体内における制御盤の配線を検討するためのツールだ。制御盤の設計に用いる図研の電気制御設計CAD「E3. series」と、筺体の設計に用いる3D CADツールの3Dデータを取り込むことができる。 一般的に3D CADツールの3Dデータは容量が大きく扱いも難しいが、XVL Studio WRでは3Dデータを軽量のXVLとして扱える。また、E3. seriesの回路情報を基に論理接続を考慮しつつ、3D空間での整合性のとれた直感的な配索検討が可能になるという。
この“直感的な配索検討”では、ケーブルの通過点や束ね箇所を想定した経路ガイドを化位置していくことで自動で配線を行える。配線した3D配索の経路情報は、筺体や部品、ケーブルの3Dデータを含めた作業手順書の作成にも利用することが可能だ。
「XVL Studio WR」による3D配索検討の様子(クリックで再生) 出典:図研
図研とラティス・テクノロジーは2010年に資本提携しており、これまでにも、3Dデータとプリント配線板の回路を設計する電気CADのデータを取り込める設計検証ソリューション「XVL Studio Z」を展開している。
関連記事
- 電気制御設計と3Dモデリングを連携、部品配置と最適配線の自動化も可能に
ワコムは、「第28回 設計・製造ソリューション展(DMS2017)」において、電気制御設計CADツール「ECAD DCX」と3D CADツール「IRONCAD」を用いた電気制御設計と3Dモデリングの連携ソリューションを披露した。 - 図研プリサイトが“めざす先”とは、統合BOMに加え「ナレッジ」も
図研のプライベートイベント「Zuken Innovation World 2016」に、2016年4月に分社独立した図研プリサイト社長の上野泰生氏が登壇。「まっ先に、めざす先。」と題し、同社のビジョンを紹介した。 - 配電盤の設計を容易にする“無償電気CAD”を提供開始、産業機器向けに提案
アールエスコンポーネンツは、無料で使える電気制御設計CAD「DesignSpark Electrical」の提供を開始する。 - 配線作業は誰でもできる!? 脱“紙”で配線作業の簡略化を実現――DMS2013 電気系CAD動向
電気制御盤の配線作業の現場にも脱“紙”の流れがやってきた。電気系CADのタブレット対応やユーザーインタフェースの進化により、配線作業現場で画面を見ながら作業を行う流れが出てきた。DMS2013での電気系CADのトレンドを追った。 - 電気CADのODB++ファイルを3次元のXVLファイルに変換、図研の無償ツール
図研は、ラティス・テクノロジーと共同で、電気CADの標準フォーマットであるODB++ファイルを、軽量を特徴とする3次元データフォーマットのXVLファイルに変換するコンバータ「ODB++ XVL Converter」を開発した。図研のWebサイトから無料でダウンロードできる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.