車載ECU開発用ソフトウェアがNXPのSDV向けプロセッサをサポート:車載ソフトウェア
Elektrobitの車載ECU開発用ソフトウェアおよびLinuxソリューションが、NXP Semiconductorsの車載ネットワークプロセッサ「S32G3」をサポートする。
Elektrobit(エレクトロビット)は2023年8月3日、同社の車載ECU(電子制御ユニット)開発用ソフトウェアおよびLinuxソリューションが、NXP Semiconductorsの車載ネットワークプロセッサ「S32G3」をサポートすると発表した。
S32G3プロセッサは、前シリーズとなるS32G2のピン配置とソフトウェア互換性を維持しつつ、処理能力やメモリ、ネットワーク性能を倍増している。S32G3とElektrobitの「EB tresos」「EB corbos」ソフトウェアを組み合わせることで、自動車メーカーとサプライヤーはSDV(ソフトウェア定義型自動車)システム向けのアーキテクチャ構築にかかる時間と開発コストを削減できる。
Elektrobitが提供する、S32G3をサポートするソフトウェアは次の通りだ。
S32G3用アプリケーションを可能にする車載ECU向けソフトウェア「EB tresos AutoCore」、組み込みマルチコア対応リアルタイムOS「EB tresos AutoCore OS」。また、自動車安全度最高レベルのASIL Dに準拠したECUソフトウェア「EB tresos Safety」、AUTOSAR規格準拠のASILアプリケーション向け安全実行環境「EB tresos Safety OS」、Adaptive AUTOSARに準拠した総合ソフトウェアフレームワーク「EB corbos AdaptiveCore」、高性能コンピューティング向けのオープンソースOS「EB corbos Linux-built on Ubuntu」の計6モジュールとなる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ECUユニット開発にUbuntuを適用したソリューションを発表
ElektrobitとCanonicalは、ECUユニット開発向けソリューション「EB corbos Linux - built on Ubuntu」を発表した。SDKやツール類、ソースコードを備えたソフトウェアパッケージとなる。 - AUTOSAR R20-11規格対応、ECU開発向けソフトウェアの最新版を発表
エレクトロビットは、電子制御ユニット開発向けソフトウェアの最新版「EB tresos 9」が利用可能になったと発表した。最新版では、「AUTOSAR R20-11」の規格に完全対応する。 - 自動車業界向け共同OTAソリューションを発表
エレクトロビットとAirbiquityは、自動車業界向けに、共同OTAソリューションを発表した。統合済みのソリューションとなっており、自動車メーカーは車両向けにエンドツーエンドのOTAシステムを調達、構築できる。 - 次世代ソフトウェア定義自動車向けの車載OS構築に向けて提携
エレクトロビットは、次世代の車載OS構築に向けて、Canonicalと提携する。両社の知見を組み合わせ、SDV向けの車載OSに対応するソフトウェア基盤を構築する。 - 提携によりデジタルコックピット向けターンキー開発ソリューションを提供
ElektrobitとThe Qt Companyは、次世代自動車デジタルコックピットに向けたターンキー開発ソリューションを提供する。同ソリューションを用いることで、AUTOSARアーキテクチャ上でのHMIの開発が加速し、コスト削減などが可能となる。 - エレクトロビットの車載事業、コンチネンタルが6億ユーロで買収
フィンランドのソフトウェアベンダー・Elektrobit(エレクトロビット)は、同社の車載関連事業をドイツの大手ティア1サプライヤ・Continental(コンチネンタル)に譲渡する。譲渡金額は6億ユーロ(約807億円)。2015年7月初旬には譲渡を完了する計画。