スマートホーム通信規格「Matter」の国内初となる認証試験を実施:組み込み開発ニュース
テュフ ラインランド ジャパンは、通信規格標準化団体Connectivity Standards Allianceの認証プログラム「Matter」の国内初となる認証試験を実施した。Natureの「Nature Remo nano」が認証試験に合格した。
テュフ ラインランド ジャパンは2023年7月12日、通信規格標準化団体Connectivity Standards Alliance(CSA)の認証プログラム「Matter」の国内初となる認証試験を実施したと発表した。Natureの「Nature Remo nano」が認証試験に合格し、「Matter Product」として認証登録した。
Matterは、IPプロトコル通信をベースとしたスマートホーム通信規格。異なるベンダー間でも相互運用性が高く、よりシンプルで安全なIoT(モノのインターネット)環境の構築を目指している。
Amazon、Google、Appleといった大手企業がMatterの策定をリードし、AI(人工知能)スピーカーへのMatter製品の提供を開始している。Matterは、Wi-FiやThread、Ethernet上で動作し、メッシュネットワークにも対応。デバイス接続時には、Bluetooth Low Energyも使用できる。
最新仕様の1.1は、照明、エアコン、ブラインド、セキュリティセンサー、ドアロック、テレビを含むメディアデバイスやコントローラーなど、幅広いスマートホーム製品に対応している。今後は、白物家電やエネルギーマネジメント製品など、さらに多くのアプリケーション分野へと対応範囲を広げる予定だ。
テュフ ラインランド グループは、日本を含む4カ国の試験所がCSAから認定を受けている。日本国内のMatter試験所は、現状ではテュフ ラインランド ジャパンのみとなっている。
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