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AGVや可動式架台へ搭載可能、エプソンがコントローラー内蔵6軸ロボットのDC仕様:産業用ロボット
エプソン販売は、コントローラー内蔵の産業用6軸ロボットのDC仕様モデル「VT6-A901S-DC」の受注を開始した。バッテリーで駆動するためAGVや可動式架台への搭載ができ、変種変量生産における工程変化に柔軟に対応する。
エプソン販売は2023年7月3日、コントローラー内蔵の産業用6軸ロボットのDC仕様モデル「VT6-A901S-DC」の受注を開始した。バッテリー駆動(DC43〜60V:定格48V)の垂直多関節型ロボットを148万円(税別)で提供する。
エントリーモデルの「VT6L」は、可搬重量6kg、アーム長920mmで、電子、電気部品や自動車部品の単純な搬送、組み立て作業などに適している。新製品のDC仕様モデルは、バッテリーで駆動するため、ACコンセントや固定電源装置が不要になり、AGV(無人搬送車)などの移動プラットフォームへ搭載できる。
コントローラーを本体に内蔵することでM/Cケーブルが不要となり、省スペースでの設置が可能。また、可動式の架台に設置すれば、装置レイアウトの簡単な変更が可能になり、変種変量生産における工程変化に柔軟に対応する。
組み変え可能なセル型装置への適用や、物流倉庫内でのピッキング作業、ビニールハウス内での果実の収穫などへの活用を想定する。自家発電装置を導入している現場では、効率的な電力供給と運用ができ、環境負荷低減への貢献も期待できる。
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