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国際宇宙ステーション船内カメラのシステム統合ソフトや撮影機能を開発:ドローン
セックは、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の自律移動型船内カメラ「Int-Ball2」の開発に協力した。Int-Ball2の撮影機能やシステム統合ソフトウェア、Int-Ball2を遠隔操作する地上運用支援システムの開発などを手掛けた。
セックは2023年6月20日、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の自律移動型船内カメラ 「Int-Ball」の後継機となる「Int-Ball2」の開発に協力したと発表した。
Int-Ball2は、国際宇宙ステーション内で宇宙飛行士を支援する船内ドローンで、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めていた。
JAXAからの委託により、セックはInt-Ball2が備える各種ソフトウェアのシステム統合ソフトウェアやInt-Ball2を遠隔操作する地上運用支援システムの開発を担当。また、軌道上のInt-Ball2から受信した遠隔監視データの可視化を担当した。
Int-Ball2の主要機能である、撮影機能の開発も手掛けた。軌道上で撮影した動画を、地上でストリーミング配信できるようにしている。
Int-Ball2は、同月6日未明に国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられた。今夏以降、日本実験棟「きぼう」内で順次動作確認をする。
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