ボルボもテスラの急速充電規格を採用、アダプターでCCSも利用可能:電動化
Volvo Carsは、北米のボルボユーザーがTeslaのスーパーチャージャーネットワークを利用できるようにすると発表した。
Volvo Cars(ボルボ)は2023年6月27日、北米のボルボユーザーがTesla(テスラ)のスーパーチャージャーネットワークを利用できるようにすると発表した。「欧州の自動車メーカーがテスラの急速充電規格を採用するのは初めて」(ボルボ)だとしている。
テスラとの協定により、北米のボルボのEV(電気自動車)ユーザーは既存の急速充電ポイントに加えて、1万2000カ所の急速充電ポイントが利用できるようになる。充電ポイントはユーザー向けのアプリを通じて検索できる。
2024年前半にはアダプターを使ってスーパーチャージャーネットワークを使用可能となる予定だ。2025年以降のボルボ車にはテスラが開発した北米充電標準規格(NACS:North American Charging Standard)の充電ポートが搭載される。また、NACSの充電ポートを搭載した後はボルボが提供するアダプターを使ってCCS(Combined Charging System)を使うことができる。
GM(General Motors)やFord Motor(フォード)も、急速充電の仕様をCCSからNACSに2024年から変更する方針だ。
ボルボの2022年の販売台数は前年比12.0%減の61万5121台で、EV比率は10.9%だ。PHEV(プラグインハイブリッド車)とEVを合わせた販売比率は43.8%だ。米国での2022年の販売台数は前年比16.5%減の10万2038台で、このうちEVが同14.3%増の7308台、PHEVが同25.4%増の2万601台だった。
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