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ChaoJi準拠の急速充電器で2年間の実証、日立インダストリアルプロダクツ:電動化
日立インダストリアルプロダクツは2022年10月6日、電動車の次世代急速充電規格「CHAdeMO3.0(ChaoJi2)」に準拠した充電器を開発、実証するプロジェクトに参加すると発表した。
日立インダストリアルプロダクツは2022年10月6日、電動車の次世代急速充電規格「CHAdeMO3.0(ChaoJi2)」に準拠した充電器を開発、実証するプロジェクトに参加すると発表した。
CHAdeMO3.0は、日中で共同開発した超高出力の急速充電規格「ChaoJi」をチャデモ協議会で規格化し、2021年に設計要件を発行した。特徴となるのは、500kW以上(最大充電電流600A)の超高出力の他、液冷技術の採用、コネクターの小型化と充電ケーブルの小径軽量化、CHAdeMOや中国のGB/T、欧米のCCS(Combined Charging System)といった既存の急速充電器との後方互換性を確保している点だ。
実証プロジェクトでは大みか事業所(茨城県日立市)に実証サイトを設け、国内外の自動車メーカーにチャデモ協議会を通じて開放する。期間は2023年4月から2年間としている。
日立インダストリアルプロダクツは、大容量バッテリーを搭載したEV(電気自動車)への対応にCHAdeMO3.0(ChaoJi2)が不可欠だと見込む。これまで培ってきた電動車の充電技術を活用して次世代高出力充電器の開発や実証に取り組むことで、充電インフラの拡充やEVの普及に貢献していく。
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