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米国ルイジアナ州のクリーンアンモニアの生産/輸送プロジェクトに出資:脱炭素
商船三井は、Clean Hydrogen Worksが米ルイジアナ州で進める「クリーンアンモニア生産・輸送プロジェクト」に出資参画した。製造したクリーンアンモニアは、商船三井などのアンモニア輸送船を利用して輸出する。
商船三井は2023年6月15日、Clean Hydrogen Works(CHW)が米国ルイジアナ州で進める「クリーンアンモニア生産・輸送プロジェクト」への出資参画を発表した。プロジェクトの運営会社Ascension Clean Energy(ACE)に対し、同社の完全子会社であるMOL Clean Energyを通じて出資した。
同プロジェクトは、ルイジアナ州アセンション パリシュで、天然ガスを主原料とした年間720万トンのクリーンアンモニアを生産、輸出する計画だ。総事業費は、プラントや港湾設備の建設費用などで75億ドル(約1兆円)を見込む。
製造したクリーンアンモニアは、低炭素、脱炭素の燃料が必要となる海運、電力、鉄鋼業などのエネルギーとして期待されている。商船三井などのアンモニア輸送船を利用し、クリーンアンモニアを輸出する予定だ。
商船三井は、同プロジェクトへの参画により、クリーンエネルギーのサプライチェーンや社会全体のGHG排出削減に貢献するとしている。
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