AIによる自動音声対応で医療用酸素ボンベを注文できるサービスを開始:医療機器ニュース
NTTコミュニケーションズと帝人ヘルスケアは、在宅酸素療法の治療を受ける患者向けに、AI自動音声対応による医療用酸素ボンベの注文受付サービスを開始する。24時間365日対応可能だ。
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2023年6月5日、帝人ヘルスケアと共同で、在宅酸素療法の治療を受ける患者向けに、AI(人工知能)自動音声対応による医療用酸素ボンベの注文受付サービスを同月19日に開始すると発表した。オペレーターが対応するコンタクトセンターに加え、NTT Comの「COTOHA Voice DX Premium」を活用した自動注文受付専用ダイヤルを新たに開設する。
両社はこれまでに、対話型AIエンジンが自動で対応するCOTOHA Voice DX Premiumを活用し、AIによる受注対応の仕組みを開発。2021年9月より、「酸素ボンベの注文受付自動化」の実証実験を実施してきた。
今回提供を開始するサービスでは、テキストデータを音声データに変換する音声合成機能、自然言語を理解して次のアクションを実行するためのタスクを判定する意味意図解釈機能などを活用し、オペレーターと電話で会話している感覚で注文できる。
また、在宅酸素療法で使用する医療機器のレンタル事業を展開する帝人ヘルスケアの顧客システムと連携することで、受注電話の受け付けから発注業務までの一連の作業を自動化。音声データをテキストデータに変換する音声認識機能を活用し、応対履歴を顧客システムに自動で記録できる。
これまで帝人ヘルスケアでは、コンタクトセンターでオペレーターが注文に対応してきた。新たに追加する自動電話対応サービスにより、緊急時以外の注文でも24時間365日の対応が可能になる。さらに、コンタクトセンターの待機時間短縮を図ることで、患者の利便性向上を目指す。
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