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EDRを中古車評価に、車体骨格のダメージを見える化:安全システム
ボッシュは、中古車販売での車両評価にEDRのデータを使う「Bosch Car History Report」を公開する。
Robert Boschの日本法人ボッシュは、「第37回オートサービスショー2023」(2023年6月15〜17日、東京ビッグサイト)において、中古車販売での車両評価にEDR(イベントデータレコーダー)のデータを使う「Bosch Car History Report」を公開する。
EDRは、エアバッグの展開が伴う衝突前後の車両のデータを時系列で記録する。具体的には、エンジン回転数や車速、ブレーキペダルやアクセルペダルの操作状況、シフトポジション、助手席の乗員の有無や運転席のシート位置、運転席と助手席でのシートベルト着用の有無、エアバッグ作動に関する情報などが記録に残る。
現在の中古車流通では人の目による車両評価が一般的だ。従来の手法に加えて、EDRの記録に基づいて車体骨格のダメージをデジタルに数値化、見える化することで、正確な車両評価を効率的に実現する。車体骨格のダメージはADAS(先進運転支援システム)搭載車の性能を左右するため重要な評価項目だ。
Bosch Car History Reportの開発は日本が主導し、特許を取得した。ダメージの予測範囲を示すインジケーターが、衝撃の入力角度や大きさを3段階で示す。オートオークションなどでの活用を見込み、日本自動車車体補修協会(JARWA)と協力して導入を進める。
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