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動物実験の代わりとなる創薬研究用ヒト腎細胞を開発:医療機器ニュース
日機装は、腎機能を適切に反映した創薬研究用ヒト腎細胞「3D-RPTEC」を発売する。従来の動物実験に比べ、高い精度で薬物による腎障害のリスク評価できる可能性がある。
日機装は2023年5月23日、腎機能を適切に反映した創薬研究用ヒト腎細胞「3D-RPTEC(スリーディーアールピーテック)」を開発したと発表した。日本ベーリンガーインゲルハイム、金沢大学との共同研究による成果だ。従来法より高い精度で薬物による腎障害のリスクを細胞実験により評価できる可能性がある。
3D-RPTECは、これまで観察することが難しかった腎機能を適切に反映するために、ヒト由来の腎細胞を特殊な方法で培養することで作製した。腎細胞には、薬物輸送に関わるトランスポーターが多数存在することが知られており、3D-RPTECは約20種類の主要な薬物トランスポーターが実際に機能することを確認した。
創薬研究において、薬物動態や毒性などの薬物評価は動物実験で実施されている。しかし、実験動物とヒトとの種差の問題や動物愛護の観点から、動物実験の代替法が求められている。
ヒト由来の腎細胞である3D-RPTECによる評価は、動物実験における種差の問題を解消し、創薬の時間短縮やコスト削減も期待できる。日機装では、同年7月の販売開始を予定している。
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