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住友電気工業が焼入鋼加工用CBNの新材種を発売、販売目標は初年度に年間1億円:材料技術
住友電気工業は、自動車部品などの加工に使用される焼入鋼加工用CBN焼結体の新材種として「コーテッドスミボロン BNC2105」を発売した。
住友電気工業は2023年4月28日、自動車部品などの加工に使用される焼入鋼加工用CBN焼結体の新材種として「コーテッドスミボロン BNC2105」を開発し、同月末に発売したと発表した。価格は標準品で1万2100円(税別)。販売目標としては初年度に年間1億円、3年後に同5億円を掲げている。
コーテッドスミボロン BNC2105は、耐摩耗性に優れる高速加工用材種で、高硬度かつ耐熱性に優れる新開発のTiCN結合材を適用したCBN焼結体に高強度なTiAlN系超多層膜を搭載し、高速加工で安定長寿命を実現する。
販売開始の経緯
自動車部品の高硬度鋼や軸受部品のベアリング鋼の仕上げ加工では、良好な寸法精度と表面性状が求められる。一方、部品加工の多様化に伴う変種変量生産に対応するため、生産性向上の需要が高まっている。
こういったニーズを踏まえて、同社は焼入鋼加工用「コーテッドスミボロンシリーズ」を販売してきた。コーテッドスミボロンシリーズとしては汎用加工用の「BNC2125」や高精度加工用の「BNC2115」がある。高速仕上げ加工に適したBNC2105を新たに開発し上市した。
同社のスミボロンは、ダイヤモンドに次ぐ硬度を有するCBN(立方晶窒化ホウ素)と結合材を高圧高温下で焼結したCBN焼結体で、自動車部品に用いられる高硬度鋼や難削鋳鉄を加工できる工具材料として、切削加工の適用領域を拡大してきた。
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