2030年度に6兆円規模に、国内DX関連市場の調査結果を発表:製造マネジメントニュース
富士キメラ総研は、国内DX関連市場の調査結果を発表した。調査対象分野におけるDX関連市場の2022年度市場規模は、前年度比117.5%の2兆7277億円と見込む。また、2030年度には、2021年度比2.8倍の6兆5195億円になると予測する。
富士キメラ総研は2023年3月17日、国内DX(デジタルトランスフォーメーション)関連市場の調査結果を発表した。
同社は、調査対象とした業種9分野および業種共通5分野におけるDX関連市場(投資額)の2022年度市場規模を、前年度比117.5%の2兆7277億円と見込む。また、2030年度には2021年度比2.8倍の6兆5195億円になると予測する。
特に、「製造」をはじめ、「流通、小売」「金融」「交通、運輸、物流」「不動産、建設」「バックオフィス」などの分野が伸長するとみられる。
製造分野では、環境変化への対応強化、技能継承や人材不足への対策、脱炭素への取り組みを中心に投資が進められており、現在はスマートファクトリーへの投資規模が大きくなっている。周辺システムとの連携をきっかけとしたMES(製造実行システム)の更新なども増加している。
また、中小企業では、IoT(モノのインターネット)を用いた部分的なスマートファクトリーへの投資が増えている。生産現場のデータをバーチャルで構築し、業務効率化や品質向上につなげるための投資も活性化しそうだ。
今後は、デジタル技術による現場支援や調達、購買DXなどが大きく伸びるとみられる。同社は、「製造」分野の2022年度の市場規模見込を前年度比115.4%の2990億円とし、2030年度には2021年度比3.1倍の8130億円に達すると予測している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- いまさら聞けない「製造業のDX」
デジタル技術の進歩により現在大きな注目を集めている「DX」。このDXがどういうことで、製造業にとってどういう意味があるのかを5分で分かるように簡単に分かりやすく説明します。 - 「DX時代ならではのビジネスモデル」とは?
国内企業に強く求められているDX(デジタルトランスフォーメーション)によって、製造業がどのような進化を遂げられるのかを解説する本連載。第2回は、DX時代(DXが進んだ未来)にどのようなビジネスが創造されるのか、その方向性を解説する。 - DXニーズ旺盛でPDM/PLM市場は前年比2桁成長、製造業の市場調査レポート
富士経済は2022年2月18日、製造業のDXに関する調査結果をまとめた「2021年版 DIGITAL FACTORY 関連市場の実態と将来展望」を公開した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大を背景とするDX推進ニーズの高まりとともに、設備投資需要の落ち込みからも回復傾向にある様子などが伺えた。 - ソリューションサービス市場全体は縮小もDX関連が好調、JEITAがレポート公開
JEITAは2021年8月31日、「JEITA ソリューションサービス市場規模調査」の調査結果を発表した。調査では、DX関連のソリューションサービス市場が大きく成長していることが示唆された。 - 第3のプラットフォーム市場は2023年に21兆円規模に、DXへの期待が後押し
IDC Japanは、第3のプラットフォーム市場の調査結果および予測を発表した。2019年の市場規模は前年比6.5%増の16兆3307億円の見込みで、2023年には21兆7515億円に達すると予測している。