ベッコフが制御盤をモジュール構造化、EtherCAT P対応カメラシステムも投入へ:ハノーバーメッセ2023
ドイツのベッコフオートメーションは「ハノーバーメッセ 2023」において、制御盤をモジュール構造にした「MX-System」やなどを参考出展した。
ドイツのBeckhoff Automation(ベッコフオートメーション、以下ベッコフ)は「ハノーバーメッセ(Hannover Messe)2023」において、制御盤をモジュール構造にした「MX-System」などを参考出展した。
MX-Systemはこれまで制御盤の中にあったコントローラーや電源などをそれぞれモジュール化したものだ。設計や施工、メンテナンスにかかる工数を大幅に減らすことができる上、省スペース化につながる。
ユーザーはまず、要件に応じてベースプレートを選択する。このベースプレート上にコントローラーやI/Oなどのモジュールを挿入することでさまざまな機能を実現する。ブースではスロットが1列と2列で計3種類のサンプルを展示した。コントローラーにあたるIPCモジュールは、必要なCPUの性能によって3種類を紹介。その他、カプラー、I/O、モーション、リレー、システムの各モジュールが用意されていた。
テストユーザーの声から生まれたアクセサリー類も展示した。その1つがベースプレートエクステンションだ。ベースプレートエクステンションは、ベースプレートとの接続インタフェースを備えた筐体で構成された製品だ。
正規のモジュール製品としてはまだ提供されていないが、必要な機能を組み込みたい場合に、このベースプレートエクステンション上で既存製品を組み合わせて構築し、ベースプレートに接続することで求める機能を付加できるようにしている。「ラインアップが全部そろうまで導入できないという問題を解消するために重要な部品になる」(ベッコフ 日本法人 代表取締役社長の川野俊充氏)。その他にも、VPNルーターなどが設置できる筐体やコネクターカバーなどが並んだ。
ベッコフでは2023年末までに1列のベースプレートのサンプル出荷を始め、2024年末までに2列のベースプレートのサンプルを出荷、2025年末までに正式な量産出荷を開始する予定となっている。
2023年末より順次出荷予定となっているカメラシステムも展示した。EtherCAT Pに対応しており、データと電力を1つのケーブルで伝送できる。また、カメラと照明をリアルタイムに制御でき、会場では速度を変えながら回転する対象の色を識別して、適切な照明で撮影するデモンストレーションを披露していた。
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