オークマが新CNC搭載で高精度、省エネ加工が可能な5軸制御マシニングセンタを発表:工作機械
オークマは、高精度で生産性に優れ、かつ省エネ加工が可能な5軸制御マシニングセンタ「MU-500VIII」を発表した。高精度を安定維持する知能化技術「サーモフレンドリーコンセプト」や、省エネ技術を採用した新世代CNC「OSPP500」を搭載する。
オークマは2023年3月29日、高精度で生産性に優れ、かつ省エネ加工が可能な5軸制御マシニングセンタ「MU-500VIII」を発表した。同社が展開する、環境に配慮した知的工作機械「Green-Smart Machine」の新製品となる。
知能化技術「サーモフレンドリーコンセプト」を搭載し、経時加工寸法変化7μm以下の高い精度を自律的に安定維持しつつ、CO2排出を削減する。また、省エネ技術を採用した新世代CNC「OSP-P500」により、消費電力を12%削減。特別仕様のスラッジレスタンクがスラッジを効率良く回収し、クーラントタンクの交換や清掃の手間を減らす。
最大ワークサイズは直径700×500mmで、同直径600mmの5軸制御マシニングセンタ「MU-400VII」と比較してフロアスペースの拡大を34%に抑えながら、加工空間を68%拡大した。最小フロアスペースで多種多様なワークの高度な5軸加工ができる。
主軸の最高回転速度は、標準が8000min−1。オプションで幅広い種類の重切削材に対応し、加工時間を短縮する強力主軸をラインアップする。門形の高剛性機械構造が重切削負荷を安定して支え、両端支持の高剛性トラニオンテーブルは最大400kgの重量ワークに対応する。
さらに、ワンチャッキング多面加工で工程を集約し、ワークの段取り替えの削減やワークの位置ずれを防ぐため、精度と生産性の向上が可能になる。
CNCのOSP-P500は、2つのデジタルツインにより、実加工時間の1000分の1の速さ、誤差1%以下の精度でシミュレーションできる。また、OSP-P500の「スマート OSP 操作」では、ガイダンスに従って図面情報を入力するだけで加工工程が決定でき、初心者でも最短1日で高度な5軸加工や多面加工を設定できる。
トラニオンテーブルは視認性が高く、機械前面からテーブル中心までの距離が495mmと無理のない姿勢でテーブルに手が届く、使いやすい機械構造となっている。
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