オークマが新世代CNCを旋盤と立形マシニングセンタに搭載、高精度と省エネを両立:工作機械
オークマは、CNC旋盤「LB3000 EXIII」と立形マシニングセンタ「MB-46VII」を発表した。両機種とも新世代のCNC「OSP-P500」を搭載し、高い精度と省エネ性能を両立している。
オークマは2023年3月17日、新世代のCNC「OSP-P500」を搭載した「Green-Smart Machine」として、CNC旋盤「LB3000 EXIII」と立形マシニングセンタ「MB-46VII」を開発したと発表した。優れた加工性能と精度安定性を有する「LB-EX」「MB-V」シリーズの新製品で、高い精度と生産性、環境対応を兼ね備える。
両製品は、高い精度を機械が自律的に安定維持する知能化技術「サーモフレンドリーコンセプト」を採用。8℃の室温変化での経時加工寸法変化が、LB3000 EXIIIは径5μm以下、MB-46VIIは5μm以下(従来機は8μm)と、優れた精度安定性を誇る。
LB3000 EXIIIは、これまで専用機で加工していたギヤ加工の工程を集約する。また、主軸の位置決め精度の向上を図り、ギヤ加工の精度を従来機よりも高めている。剛性、精度に優れた機械構成から、ハードターニングによる省研削が可能になり、研削工程で生じる産業廃棄物を削減する。
MB-46VIIは、精度の安定性を一段引き上げ、半導体製造装置などの高精度化する部品に対応。また、立形MCの自動化では機内の切粉処理が重要になるが、機械デザインを一新することで、機内清掃の負担を軽減しつつ、自動化にも対応可能にした。特別仕様のグリス主軸により、オイル潤滑用のエアを削減し、エアの使用を抑えることで消費電力も7%低減できる。
LB3000 EXIIIによる工程集約で脱炭素に貢献するほか、消費電力はLB3000 EXIIIが14%、MB-46VIIが15%削減している。また、先進的なHMIを備えており、加工プログラムを知らない初心者でも、プログラム作成から初品加工までを1日で実施できる。
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