検索
ニュース

FPGAからASICへ、ザイリンクス買収したAMDがメディアアクセラレータカードを刷新組み込み開発ニュース(2/2 ページ)

AMDは、5nmプロセスで製造したASICの搭載により次世代コーデック「AV1」のエンコードを最大32チャネル同時に実行できるメディアアクセラレータカードの新製品「Alveo MA35D」を発表した。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

ASICの処理制御プロセッサにRISC-Vを採用

 一般的なブレードサーバであればAlveo MA35Dを8枚組み込めるため1サーバ当たり256チャネルとなり、このブレードサーバのラックマウントでの展開やラックを組み合わせたデータセンターとしての運用などによって、高いチャネル密度でインタラクティブストリーミングのためのインフラを構築できるようになる。

インフラ構築における高チャネル密度が特徴の「Alveo MA35D」
インフラ構築における高チャネル密度が特徴の「Alveo MA35D」[クリックで拡大] 出所:AMD

 またエンコードの帯域幅は、一般的なソフトウェアエンコードと比べて大幅に削減できる。AV1でエンコードする場合には最大で52%のビットレート削減が可能だとする。ASICに集積している22TOPS(1TOPSは毎秒1兆回の演算性能)の処理性能を持つAIプロセッサにより、映像処理パイプラインの中で映像品質を予測した最適化を行うことで、帯域幅を削減しながら映像品質を高めることが可能である。

AIプロセッサで映像処理パイプラインを高速化している
AIプロセッサで映像処理パイプラインを高速化している[クリックで拡大] 出所:AMD
帯域幅を削減しながら映像品質を高められる
帯域幅を削減しながら映像品質を高められる[クリックで拡大] 出所:AMD

 なお、ASICのエンコーダーやAIプロセッサなどの処理制御を担うクアッドコアマイクロプロセッサ(Quad-Core Microprocessor)には64ビットのRISC-Vコアを採用しているという。

 AMDは、データセンター向けのメディア&エンターテインメントポートフォリオとして、一般的なライブ放送やオンデマンドストリーミング向けでCPU製品の「AMD EPYC」を、次世代の大規模インタラクティブストリーミングのインフラ向けでAMD EPYCとAlveo MA35Dの組み合わせを、グラフィックス処理が中核となるメディアアプリケーションにはGPU製品の「Radeon」を展開して行く方針である。

「AMD EPYC」と「Alveo MA35D」であらゆるストリーミングユースケースに対応する
「AMD EPYC」と「Alveo MA35D」であらゆるストリーミングユースケースに対応する[クリックで拡大] 出所:AMD

⇒その他の「組み込み開発ニュース」の記事はこちら

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る