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組み込みシステム向け機能を搭載した、最大96コアのプロセッサを発表:組み込み開発ニュース
AMDは、第4世代のEPYC Embeddedプロセッサ「AMD EPYC Embedded 9004」シリーズを発表した。2023年4月に出荷を開始予定で、レファレンスボードやドキュメント、開発ツールキットなどの評価キットも提供する。
AMDは2023年3月14日、第4世代のEPYC Embeddedプロセッサとなる「AMD EPYC Embedded 9004」シリーズを発表した。同年4月に出荷を開始する予定で、レファレンスボードやドキュメント、開発ツールキットを含む評価キットも提供する。
同シリーズは、組み込みシステム向けに最適化した製品。5nmプロセスの「Zen4」コアを採用し、高速化に加え、システム全体のエネルギーコストとTCO(総保有コスト)の削減に寄与する。
重複する2つのCPU間でのデータ交換を可能とすることで、システムの信頼性向上を支援する。また、揮発性DRAMと不揮発性フラッシュメモリを組み合わせたハイブリッドメモリのNVDIMMを採用し、システムの電源障害後やリセット後もデータを保持できる。セキュアブートには、2つのオフチップROMをサポート可能だ。
ラインアップは、cTDP(CPUの熱設計電力)が200〜400Wの10種類を用意。16〜96コアの拡張性と、起動時から実行時にわたるセキュリティ機能を搭載した。
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