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生産設備の100%再エネ利用を認証団体が初認定、日立の見える化システムを活用脱炭素

旭化成は宮崎県延岡市に持つ不織布工場のスエード調人工皮革「Dinamica」生産設備が、100%再生可能エネルギー由来の電力で稼働していることを一般社団法人パワード・バイ・アールイー認定委員会より2023年3月8日に認定されたことを発表した。

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 旭化成は2023年3月31日、宮崎県延岡市にある同社の不織布工場のスエード調人工皮革「Dinamica」生産設備が、100%再生可能エネルギー(再エネ)由来の電力で稼働していることを一般社団法人パワード・バイ・アールイー認定委員会より同月8日に認定されたと発表した。

パワード・バイ・アールイー認定委員会の認定ロゴ旭化成の不織布工場 パワード・バイ・アールイー認定委員会の認定ロゴ(左)と、旭化成の不織布工場(右) 出所:旭化成

 近年、カーボンニュートラル実現に向けた機運が企業間でも高まっている。既に企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアチブ「RE100」が発足しているが、パワード・バイ・アールイー認定委員会による再エネ利用認定は、個々の製造ラインや設備、サービスの使用電力が100%再エネ由来であること認定するものだ。認定は今回が初めてとなる。

 パワード・バイ・アールイー認定委員会は、認定を受けた施設や設備、機器、サービスに対して、情報サイトにアクセスできる2次元コードとアイコンからなる認証ラベルを発行する。認定に当たっては日立製作所(以下、日立)の再生可能エネルギーの使用状況を見える化するシステム「Powered by RE」を活用した。日立はPowered by REを2021年に開発し、2022年にアート&エコロジーと共同でパワード・バイ・アールイー認定委員会を発足した。

 Dinamicaは旭化成の独自製法により、2層の極細繊維層で特殊織物層を挟んだ3層構造のスエード調人工皮革で、上質な肌触りや意匠性の多彩さで自動車内装材、家具、ITアクセサリー、衣料、産業用資材などのさまざまな用途に向けて国内外で事業展開を行っている。もともと不織布工場では基布の「ラムース」として生産し、それを海外工場で染色、加工してDinamicaとして展開していたが、2023年4月よりラムースをDinamicaへリブランディングを実施した。

 旭化成グループは2030年までに2013年度対比で温室効果ガス排出量の30%以上の削減、2050年までのカーボンニュートラルを目標にしている。Dinamicaもこれらの目標の達成に向けてCO2排出量の削減に取り組んでいる。

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