カテーテルを通じて留置する、低侵襲の肺動脈弁システムを発売:医療機器ニュース
日本メドトロニックは、低侵襲の肺動脈弁専用デバイス「Harmony 経カテーテル肺動脈弁システム」を発売した。先天性心疾患の術後に起こる肺動脈弁逆流症の患者に対し、カテーテルを通じて肺動脈弁を留置する専用デバイスだ。
日本メドトロニックは2023年3月2日、低侵襲の肺動脈弁専用デバイス「Harmony(ハーモニー) 経カテーテル肺動脈弁システム(Harmony TPV)」を発売した。先天性心疾患の術後に起こる肺動脈弁逆流症の患者に対し、カテーテルを通じて肺動脈弁を留置する専用デバイスとなる。
Harmony TPVは、肺動脈にフィットするように設計した2サイズの生体弁と、生体弁を心臓内に送るためのデリバリーカテーテルシステムで構成される。太ももや首を切開してカテーテルに格納した生体弁を送り、心臓の内部に直接留置する。
主に、乳幼児期に右室流出路から肺動脈組織を温存して外科手術を受けた、重度の肺動脈弁逆流症患者を対象とする。開胸を伴う外科的手術のリスクが高く、同デバイスによる治療が最善と判断された場合に使用する。
日米の産学官共同プロジェクト「Harmonization by Doing(HBD) for Childrenプログラム」に基づいて国際共同治験を実施。2020年に希少疾病用医療機器として厚生労働省の指定を受け、2021年には米国食品医薬品局(FDA)の承認制度「Breakthrough Device Designation(画期的医療機器/デバイス指定)」により画期的治療の指定を受けて米国で承認された。日本での販売は、米国に続く2カ国目となる。
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