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アトピー性皮膚炎の乳幼児の肌状態を把握できる郵送検査サービスを開始:医療機器ニュース
花王は、同社の「皮脂RNAモニタリング」技術を活用して、乳幼児の肌バリア状態を把握し、肌状態に合ったケア情報を受け取れる郵送検査サービス「ベビウェルチェック」を発表した。2023年3月9日から、ヘルスケアシステムズが販売する。
花王は2023年2月21日、自宅にいながら乳幼児の肌バリア状態を把握し、肌状態に合った肌ケア情報を受け取ることができる郵送検査サービス「ベビウェルチェック」を発表した。同年3月9日から、ヘルスケアシステムズのWebサイト「カラダのものさし」にて、2万7500円(税込)で販売する。
ベビウェルチェックは、花王の独自技術「皮脂RNAモニタリング」を活用したサービス。ユーザーは自宅などであぶら取りフィルムを顔に当てて採取した皮脂RNAを検査機関に郵送し、解析結果を受け取る。利用例として、アトピー性皮膚炎の乳幼児の肌の状態を保護者が知ることで、個人の肌に合ったケアに役立てることを想定している。
花王はこれまでに、肌から採取した皮膚RNAを網羅的に解析する皮脂RNAモニタリング技術を開発し、肌や体の状態を推測したり、疾患の早期見極めに利用する可能性を示してきた。また、郵送での検査サービスを可能にするために、2022年には常温で安定して皮脂RNAを保存、輸送できる技術も開発している。
同検査サービスは、郵送検査キットの開発を手掛けるヘルスケアシステムズが販売し、花王は検査キット主要パーツの提供と皮脂RNA検査を担当する。
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