網膜投影技術を応用したカメラキットを発売:医療機器ニュース
ソニーは、ロービジョン者に向けて網膜投影カメラキット「DSC-HX99 RNV kit」を発売する。同社のサイバーショット「DSC-HX99」と、QDレーザのレーザー網膜投影技術を応用したビューファインダー「RETISSA NEOVIEWER」を組み合わせた。
ソニーは2023年2月21日、従来のビューファインダーや画面では見えづらい、ロービジョン者に向けた網膜投影カメラキット「DSC-HX99 RNV kit」を、同年3月24日に発売すると発表した。
DSC-HX99 RNV kitは、ソニーのデジタルスチルカメラサイバーショット「DSC-HX99」と、QDレーザのレーザー網膜投影技術を応用したビューファインダー「RETISSA NEOVIEWER(レティッサ ネオビュワー)」を組み合わせている。
DSC-HX99は、サイバーショットの高倍率ズームモデルにおける最上位機種。外形寸法が102.0×58.1×35.5mmと小型ながら、24〜720mmの高倍率ズームレンズを備える。
QDレーザのRETISSA NEOVIEWERは、眼のピント調節能力の影響を受けにくいレーザー網膜投影技術を用いて、カメラが捉えた景色を網膜に投影する。なお、視力に依存しない網膜投影を利用しているが、障害のある部位や程度によっては認識が難しい場合もある。
ロービジョンとは、視覚に障害があり、眼鏡やコンタクトレンズを使用しても、見えにくい、まぶしい、見える範囲が狭いなど、見え方に関して何らかの支障をきたしている状態のことで、国内のロービション者は145万人と推定されている。QDレーザは2020年12月から、ロービジョン者の「見えづらい」を「見える」に変えるプロジェクト「With My Eyes」に取り組んでおり、ソニーは主要賛同企業として同プロジェクトに参加している。
DSC-HX99 RNV kitの価格は10万9800円(税込)。見え方に個人差があるという製品の特性上、ソニーの直営店舗で製品を体験した人のみが購入できる。
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