ニュース
血管を確保しやすい留置針の新モデルを発売:医療機器ニュース
テルモは、留置針「サーフロー」シリーズの新モデル「サーフローZERO」を発売した。独自開発した「3D針」を採用し、穿刺時に血管を捉えやすくなるため、医療従事者と患者双方の負担を軽減する。
テルモは2023年1月27日、留置針「サーフロー」シリーズの新モデル「サーフローZERO」を発売した。穿刺時に血管を捉えやすくするため、独自開発した「3D針」を採用している。
注射して血管内に留置する留置針は、主に長時間にわたる静脈点滴時に用いられる。プラスチック製カテーテルとその内側に配置された金属製の内針で構成されており、血管に針を穿刺した後に内針を引き抜くことでカテーテルのみが血管内に留置される。
サーフローZEROが備える3D針は、穿刺の成功率を高めるため、特殊な加工技術により先端の角度が従来モデルよりも鋭角になっている。
また、従来モデルから引き続き、サーフローシリーズ独自の仕組みである「OKフラッシュ」を搭載。カテーテルが血管を確保できたことを、目視で確認できる。
留置針による血管確保をスムーズに実施するには、高い技術力が求められる。うまくいかず何度か穿刺をやり直す場合、医療従事者と患者双方に大きな負担がかかる。サーフローZEROにより血管確保の成功率が高まることで、医療者と患者の負担が軽減できる。失敗時の器具廃棄も減らせるため、医療経済性の向上にもつながる。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 生薬のAI自動選別でツムラとロビットが資本業務提携、非破壊での成分解析装置も
医薬品メーカーであるツムラとAIを活用した製造現場ソリューションを展開するロビットは、漢方製剤の原料生薬の選別/製造工程自働化の早期実現のため、資本業務提携を行ったと発表した。 - 精子の受精能獲得に重要なタンパク質を解明
大阪大学は、精子の受精能獲得には、タンパク質のFER1L5が重要であることを明らかにした。FER1L5を欠損したマウスの精子は、卵子に到達しても先体反応が起こらず、受精できない。 - 毛髪ダメージは根元付近から始まっていることを明らかに
ミルボンは、根元から毛先にかけてのミクロ構造の変化を解明し、毛髪のしなやかさは根元付近から失われ始めることを明らかにした。 - 車両衝突時の損傷解析などで利用可能な国際標準小児数値人体モデルを無償公開
NICTは国際標準小児数値人体モデルを開発し、非営利目的の利用に対して無償公開する。小児を対象とした電波吸収量や車両衝突時の人体損傷解析などの数値シミュレーションに利用できる。 - 米国の医療ロボットセキュリティを主導するオープンコミュニティーの広がり
本連載第88回で「対米外国投資委員会による国家安全保障リスクの進展に対する堅牢性の考慮の確保に関する大統領令」を取り上げたが、その典型的な対象製品の一つが、医療介護福祉分野で普及するロボットだ。 - 熱延伸技術を応用、直径数百μm以下の多機能性カテーテルを開発
東北大学は、熱延伸プロセスを応用し、アクチュエーターやセンサー、流路、光路、カメラを一体化した、直径数百μm以下の多機能性カテーテルを開発した。これを用いて、微小流路の内部でも生体分子の濃度測定が可能であることを確認した。