ACサーボドライブに新仕様を追加、センシングデータカスタマイズが可能に:FAニュース
安川電機は、高性能ACサーボドライブ「Σ-X」シリーズのFT仕様「FT55」「FT56」の販売を開始した。センシングデータのカスタマイズを含む3つの機能を付加し、装置のさらなる高機能化や高性能化を推進する。
安川電機は2023年1月30日、高性能ACサーボドライブ「Σ-X(シグマ・テン)」シリーズのFT仕様「FT55」「FT56」の販売を開始した。標準品のサーボパックに、顧客の用途に合わせて最適な機能を追加した。
FT55、FT56仕様は、標準の「Σ-XS」サーボパックに、センシングデータのカスタマイズ機能を含む、3つの機能を付加している。
3機能のうち、両仕様に共通のセンシングデータカスタマイズ機能は、位置、速度、トルクなどのセンシングデータを最速125μsで高速収集し、外部センサーからのデータもサーボパックの制御周期に合わせて収集できる。収集したデータを基に、最大値と最小値の検出、イベント回数のカウント、状態監視といった精度の高い解析をし、装置に最適なデータにカスタマイズして上位コントローラーへフィードバックする。これにより、装置の予防保全や生産品質向上につなげる。
また、サーボパック間の機器間データ共有機能も共通して備える。同一ネットワーク上の他のサーボパックのセンシングデータを共有して、位置情報や稼働状態を把握し、他軸を含めたより高度なセンシングデータを解析できる。1軸あたり32バイトのデータを5軸まで共有可能だ。
FT56仕様では、サーボ内のユーザーアプリケーションから直接モーターを制御するカスタムモーション機能を搭載する。コントローラーのカスタム動作モーションコマンド指令により、位置決めやトルク制御などのモーションをサーボパックが独自に制御できる。これにより、上位コントローラーの処理負荷を軽減するほか、上位コントローラーの処理周期やネットワークの遅延に影響を受けない、高速でのモーション制御が可能となり、さらなる装置の高機能化、高性能化に貢献する。
FT55、FT56仕様ともに50W〜15kWまでの容量帯のサーボパックに対応。通信指令形はMECHATROLINK-4に対応する(FT55は、MECHATROLINK-III通信指令にも対応可能)。
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